どうなる日本経済
いきなり下手な例え話に付き合っていただこう。1人の心臓疾患患者がいる。いろいろと治療を試みたが一時的に病状が回復するものの しばらくするとまた悪化するといった事の繰り返しだった。患者の家族は業を煮やして主治医をかえることにした。新しい主治医は「心臓移植」すれば健康な体になれるという診断である。患者の家族は人望のある医師の言う事なのでお任せする事にした。
心臓移植には心臓の提供者が必要である。心臓の提供者を探しているが すぐに提供者があらわれる期待は少なく過去の経験から後2~3年待つことになりそうだ。ところが その後患者の病状が悪化しても 主治医は「心臓移植」すれば大丈夫と言うばかりで何の応急手当もしない。患者に栄養を与え体力を付けておこうと思っても主治医は特に必要ないという。このままでは心臓移植手術の前に患者が死んでしまうのではないかと家族は心配し始めた。
もう何の例え話かおわかりだろう。患者を日本経済 主治医を小泉首相 心臓移植を構造改革 応急手当を景気対策に置き換えていただこう。小泉首相がいう「構造改革なくして景気回復なし」は 過去の景気対策の失敗から多くの支持者を集めた。私もその通りだと思う。しかし道路行政一つとっても特殊法人の改革調整が難航しているのをみると構造改革が軌道に乗るのに1~2年では絶対に無理である。少なめに見積もっても5年以上はかかるだろう。
経済に限らず何かの対策を考えるとき短期 中期 長期に分けて対策を立てるのは常識である。小泉首相のいう「構造改革」は長期対策である。ところが同時実施すべき「国債発行枠30兆円」は短期計画に該当する。全くタイミングを考えていない無茶な施策だ。実効ある短・中期対策を組み合わせて はじめて長期対策が有効に実施できる。
毎日のニュースを見ていると 失業率5.3% 大企業の追加リストラ計画 日銀のGDP見通し(大勢)が戦後初めての2年連続マイナスの可能性と 景気下降の指標ばかりだ。長期計画「構造改革」が軌道に乗るまで じっと我慢の小泉首相。まさか日本国が死んでしまうことはなかろうが 経営に行き詰まった中小企業 零細企業の経営者やリストラされたサラリーマンの自殺者は確実に増加するだろう。自殺まではいかなくても会社倒産 家庭破壊に陥る人は多いだろう。不況の底辺で苦しむ庶民の感覚が判らない人に国の舵取りは任せたくない。
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