サイバーテロ
電話の向こうの男の口調は淡々としていた。「米国のハッカーに攻撃を仕掛けられたから反撃した。サイトのHPを真っ黒にしてやったくらいで攻撃は限定的だった」 『イーグル』男はそう名乗った。中国人ハッカー集団「中国鷹派」の創始者 年齢は30歳という。彼がインターネットで呼びかけると 1万人ものハッカーが立ち上がる。彼らはいったん攻撃対象が定まると 敵のHPに一斉攻撃を仕掛けるのだ。
昨年4月 サイバースペース(電脳空間)では 激しい「戦争」が始まっていた。中国の200以上のHPが次々に書き換えられ 米国でも数百のサイトが侵入を受けた。ホワイトハウスのHPも6時間の接続不能に陥った。「戦争」の発端は 4月1日に南シナ海上空で起きた米中両国の軍用機接触事故だった。「ポイズン・ボックス」を名乗る米国のハッカー集団が一斉攻撃をまず仕掛け イーグルに呼応した中国のハッカーたちが反撃を開始した。「ネット大戦の様相」
これはTVゲームや サイエンスフィクション映画の世界でもない。本物のハッカー達のサイバースペースでの戦いだ。1月28日読売朝刊「メルトダウン」に掲載された 中国紙の記事である。
彼らは 日本のHPも標的にしている。一昨年1月 大阪で南京大虐殺を否定する集会が企画された時や 小泉首相が昨年8月に靖国神社を参拝した時にも 官庁や企業のHPに波状攻撃を仕掛けてきた。「だが 我々は攻撃で経済的損失は与えていない。違法性はない」イーグルはそう言い放った。【-中文略-】
98年11月の深夜 金沢市でソフト会社「ASH」を経営する。升村 丞さん(43)は自宅事務所で HPに入ってきた不審なID(識別符号)に気づいた。発信はイスラエルからだ。調べてみると アクセスは1週間前から毎日のように続いていた。侵入者はASHのパソコンを踏み台に 外国企業のコンピュター攻撃を始め 升村さんは慌てて接続を遮断した。翌年3月には 別のハッカーが再び侵入し ASH経由で米海軍などのコンピューターに入り込もうとした。国防総省から警告メールが届いたのは その直後のことだ。ハッカーたちは 侵入しやすいサイト情報を交換し合っていたのだろう。「ハッカーに狙われたら防御はまず不可能」升村さんはそう実感した。
こんな事が本当に違法性はないのだろうか。もしそうならITの将来はないだろう。
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