刑 務 所 満 杯
読売新聞社説である。泥縄という言葉が有るが まさに泥縄状態といえよう。本来は犯罪防止策が求められるのに 縄をなうのが間に合わない状態で犯罪防止まで手がまわらない。しかも使われるのは税金。泥棒に追い銭だ。そのうち「犯罪天国日本」とならないよう祈ろう。(文中一部割愛)
治安にとって懸念すべき事態が起きている。刑務所や拘置所などの施設の収容率が 100%を超えた。バブル崩壊後 犯罪件数は急激な上昇に転じ過去10年間で件数は約5割も増えた。特に最近の5年間は加速度的に増え戦後最悪を更新している。そのために刑務所などの施設の多くが満杯となりつつある。各施設は 雑居房の定員を増やし倉庫や集会場を雑居房に改修するなどして急場をしのいでいる。しかし 現場の努力も既に限界に達している。
施設を管理・監督する法務省は施設の新設を含めて抜本的な対策を講じなければならない。刑務所などの収容者数は 5年前から毎年数千人単位で増え続け全国では現在 約6万5千人に上っている。犯罪の多発は経済社会の動向と密接に関連している。特に不況に伴う失業率の上昇と連動している。今の経済社会の動向などからみれば当面犯罪が減少する可能性は小さいとみられる。
法務省は犯罪件数の増加 平均収容期間 景気の動向などを加味して今後の被収容者数の推計をしている。それによると 3年後に収容者が 8万人に達するのは ほぼ確実。最悪の場合 5年後には10万人になる可能性すらある。犯罪の増加に対応し警察も人員を増やす事にしており 検挙者の数も当然増えると見込まれるからだ。収容者が定員を上回っている一部の刑務所は 受刑者をこれまでより早く仮釈放することまで現実に検討している。スペースの拡大のために釈放するのは本末転倒としか言いようがない。
外国人受刑者も増えていて 専用の房や食事を用意する必要もある。凶悪事件の増加で受刑者の刑期も長期化する傾向にある。過剰収容に伴い受刑者の不服申し立ても急増している。施設の職員の負担もさらに重くなる。本腰を入れ対策を考える時だ。何より施設を増やすことが不可欠だ。立地条件なども考え 法務省を中心に用地確保などに積極的に対応すべきだ。施設職員の適切で合理的な配置も考えなければならない。その上で なお人員が足りない時には増員を検討する必要もある。治安の根幹にかかわる問題であることを忘れるな。
【平成14年7月8日記載分】
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